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公共施設の屋外スペースを活用!利用率を上げるファニチャー配置術

公共施設の屋外スペースを活用!利用率を上げるファニチャー配置術

公共施設の屋外スペースを活用!利用率を上げるファニチャー配置術

― 図書館・市役所・公民館に最適な屋外家具とは? ―


■「使われていない“もったいない空間”が、まちの居場所に変わった」

私が過去に携わった市内図書館のリニューアルプロジェクトで、もっとも印象に残っているのは、建物周囲の屋外スペースが“何もない空白地帯”として放置されていたことでした。

📍芝生エリア、舗装されたテラス、日当たりの良い中庭——
どれも市民に開放されているはずなのに、“誰も使っていない”という現実

施設担当者からも、

「せっかく整備された空間なのに、活用の仕方がわからない」
「ベンチくらいはあるが、座ってる人を見かけることはほとんどない」

という声がありました。
そこで私たちは、“家具の配置と設計だけで人が自然に集まる空間をつくる”ことを目的に、屋外ファニチャーの見直しに取り組みました。

本記事では、そのときのプロジェクト経験をもとに、図書館・市役所・公民館といった公共施設において、「人が集まり、滞在したくなる屋外空間」のための家具選定と配置術について解説します。


■1. なぜ、公共施設の屋外スペースは“活用されにくい”のか?

私たちがヒアリングや観察を通じて得た現場の共通点は、以下のようなものです。

❌ よくある課題点:

  • 「座れる場所はあるが、座りたいと感じない」

  • 「風景が殺風景、何のためのスペースか分からない」

  • 「施設と空間がつながっておらず、孤立している印象」

  • 「天候や季節の変化に対応できない家具が使われている」

つまり、物理的には“ある”が、心理的には“使いにくい”場所になってしまっているのです。


■2. 家具が変わると空間の使われ方が変わる(実例紹介)

🔹 実例:市立図書館の屋外テラスの再設計(神奈川県某市)

対象となったのは、図書館の南側に広がる約100㎡の屋外タイルスペース。
以前は無機質なコンクリートに固定式ベンチが数脚あるのみ。
利用者の大半は館内のみを利用し、屋外に出る人はほぼゼロでした。

✅ 導入した家具:

  • 背もたれ付きの屋外用読書チェア ×6脚

  • ローテーブル ×3(うち2つは2人掛け用、1つは4人掛け)

  • 日除け付きパラソルベース(UVカット)

  • プランターとグリーンを活かしたパーティション

✅ 配置のポイント:

  • 図書館の出入口と視線がつながる位置に1脚目を配置

  • 壁際ではなく、中央寄りにグループ席を設けて「使っていい場所感」を演出

  • 1人用席を複数点在させることで、“静けさ”を確保

✅ 結果(導入3ヶ月後):

指標 変化
屋外スペースの1日あたり利用者数 平均3人 → 平均42人に増加
滞在時間(平均) 約5分 → 約18分に上昇
館内の貸出数 12%増加(屋外読書との関連性)
利用者属性の変化 学生中心 → 高齢者・親子層も拡大

📌 特に印象的だったのは、「外で読書ができると思ってなかった」「おしゃべりできる場所があるのはありがたい」という利用者の声。


■3. 公共施設におすすめの屋外ファニチャー【用途別】

🪑 ① 読書・ひとり時間向け

  • クッション性のある背もたれ付きチェア

  • 単体設置 or 2人並び配置でプライベート感を確保

  • アルミ×人工ラタン or パウダーコート加工スチールが◎

💡図書館や公民館の屋外読書スペースに好評。
雨風に強く、かつ座り心地も良いため長時間滞在に向いています。


👨‍👩‍👧‍👦 ② グループ・家族利用向け

  • テーブル付きベンチセット(4人掛け)

  • シェード・パラソルとセットで快適さUP

  • 手洗いや飲食を前提とした耐水素材がおすすめ

💡公民館のイベント開催時や、図書館での屋外学習スペースとして活用できます。
親子の「絵本読み聞かせ」や「青空ランチ」にも好適。


🌿 ③ 滞在・景観演出型

  • プランター一体型ベンチ

  • 木調フレーム or 合成木素材で温かみをプラス

  • 点在させることで「立ち止まる理由」を散りばめる

💡市役所前のロータリーや憩いの広場など、周囲の景観と調和させながら設置可能。
ベンチ=“使っていい空間”という心理的サインにもなります。


■4. 家具配置で滞在時間が増える“3つのルール”

✅ 1. 出入口から見える場所に家具を1つ以上配置

→ 施設利用者に「外に出ていい場所がある」と認識させる導線づくり

✅ 2. 中心より“半端な場所”に滞在席を置く

→ 視線を避けたい人・静けさを求める人向けの配慮
→ 木陰、壁際、プランター脇などが効果的

✅ 3. 違う“過ごし方”の席を混在させる

→ 例:1人席・2人用テーブル・4人掛け席を混ぜて、利用目的の多様化に対応


■5. 天候・季節・清掃の“リアルな管理課題”と解決策

☂ 雨ざらしによる劣化 → 【防水×軽量×非金属素材】がベター

例:パウダーコート済アルミ、人工木、樹脂ラタン

🧹 清掃負担 → 【布地よりも拭ける素材】【シンプルな形状】を選ぶ

→ 拭きやすく、汚れが溜まりにくい設計を現場が好む傾向

☀ 紫外線による色褪せ → 【UV加工済ファブリック】を選定

→ 外観の美しさを長期間維持できることが大切


✅まとめ|公共施設の屋外空間は“まちのサードプレイス”になれる

✔ 屋外スペースは「使われない問題」が発生しやすい
✔ その解決策は“使いたくなる家具+人の流れを意識した配置”にある
✔ 公共空間のファニチャーは、“市民との距離感”を縮めるツールになる

📢 図書館・公民館・市役所の屋外スペース活用に悩んでいる施設担当者様へ
👉 [公共施設向け 屋外ファニチャーの導入事例・推奨製品一覧はこちら(CTA)]

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