
公園の利用率UP!市民が集まるベンチ&ガーデンソファの配置術
公園の利用率UP!市民が集まるベンチ&ガーデンソファの配置術
― 子ども連れ・高齢者・観光客のための“居場所”づくり ―
■「ベンチの向きひとつで、公園の空気が変わった」
私はこれまで、地方自治体や都市整備団体とともに、複数の都市公園や児童遊園の再整備プロジェクトに関わってきました。
その中で最も大きな発見だったのが、家具の配置や種類を少し変えるだけで、公園の“使われ方”がガラッと変わるということです。
ベンチは単なる“腰を下ろすための設備”ではありません。
きちんと考えて設置すれば、人をつなぎ、滞在を生み、会話や微笑みが自然に交差する“場”をつくり出してくれます。
この記事では、実際に私が関わった公園の事例をベースに、
「子ども連れ」「高齢者」「観光客」それぞれの視点に立った家具選定と配置術についてリアルにお伝えします。
■1. 公園に“滞在”を生むための前提条件
公園の課題は、「あるのに、使われていない」という点に尽きます。
とある地方都市の中心部に位置する5000㎡規模の都市型公園では、
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遊具はある
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ベンチも10基以上設置済み
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トイレ・水飲み場も整備されている
…にも関わらず、平日は閑散、土日も一部エリアだけが混雑する、という状況でした。
なぜか?
家具の“設置され方”に問題がありました。
🔻具体的な課題:
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すべてのベンチが日陰に背を向けて設置されている
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遊具エリアから離れていて、保護者が使いづらい
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テーブルがないため、飲み物や荷物を置けない
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高齢者にとっては座りづらく、立ち上がりづらい形状
こうした課題を解決するために、ユーザーの属性別に家具を見直すアプローチを行いました。
■2. ターゲット別「家具選びと配置」の実践例
✅ 子ども連れファミリー向け
目的: 遊具を見守りながら、くつろぎや会話ができる居場所を作る
家具選定ポイント:
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背もたれ・肘掛け付きベンチ
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適度な高さ(座面40cm前後)で立ち上がりやすい
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近くにテーブル or 荷物が置けるスペースがあると尚良し
配置術:
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遊具から3〜5m以内の場所に斜め配置(子どもの視界に入りすぎない)
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東向き:午前中の日差しで明るく、快適な滞在が可能
💡実例:
静岡県の児童公園では、人工ラタン製のミニソファベンチ(2人掛け)+小さなローテーブルを導入。
絵本の読み聞かせやママ同士の会話が生まれ、「公園がにぎやかになった」と利用者から好評。
✅ 高齢者向け
目的: 散歩や買い物帰りに安心して座れる休憩スポットを確保
家具選定ポイント:
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背もたれ&肘掛けは必須
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座面はやや高め(42〜45cm)でクッション性あり
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木調や暖色系の柔らかいデザインが好まれる
配置術:
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歩道沿い、入口近く、トイレ周辺など「目的地からの導線上」に設置
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花壇や木陰の横で“景色を楽しめる”位置が◎
💡実例:
神奈川県の都市型緑地では、高齢者のニーズを取り入れて、“2人掛け+1人掛けベンチ”を並列で配置。
介護者と高齢者が並んで座れることで、安心感のある滞在が実現。
✅ 観光客・訪問者向け
目的: 写真撮影や飲食、休憩のための“魅せる”ベンチを用意
家具選定ポイント:
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写真映えする素材(ウッド調、人工ラタン、アースカラー)
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ゆったりとしたガーデンソファスタイルが◎
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撥水素材で清潔感を保ちやすい
配置術:
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展望ポイントや園内のシンボルの近くに設置
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観光ルートの終点やバス停そばに設けるとリピート率UP
💡実例:
北海道の湖畔公園では、自然と調和するような木製調のソファベンチ+グリーンパーテーション付きラウンジ席を設置。
外国人観光客から「インスタ映えする」とSNSで話題に。投稿数が前年比で約3倍に増加。
■3. 公園家具の素材・仕様で差が出る“メンテナンス性と快適性”
📌 おすすめ素材とその理由:
素材 | 特徴 | 活用シーン |
---|---|---|
アルミ | 軽量・サビに強い・加工自由 | 高齢者・多用途ベンチ |
人工ラタン | 高級感・肌触り良・耐候性高 | ファミリー・観光客向けソファ |
合成木材 | 木のぬくもり+メンテ簡単 | 花壇沿いのベンチなど |
✅ クッション素材の選定も重要:
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撥水加工されたファブリックが基本
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厚さは5〜10cmで用途に応じて変える
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外して洗える or カバー交換式がベスト
■4. 実際の運用と管理面での注意点
家具の設置後、利用率が上がると同時に、維持管理も重要になってきます。
☑ 清掃対策:
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毎朝1回の拭き取り清掃+週1の点検(地域ボランティアが対応)
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汚れが目立ちにくいチャコールグレーや木目調がおすすめ
☑ 天候対応:
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重し付き or アンカー固定で風対策
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雨水が溜まらないように座面傾斜 or 水抜き穴の設計
☑ 利用マナーのサイン設置:
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「お互いにゆずりあってご利用ください」などソフトな案内文を掲示
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子どもと高齢者の共存空間では、注意書きよりも“自然な空間設計”が効果的
✅ まとめ|“居心地のいいベンチ”が、公園の価値を決める
✔ 家具の「数」よりも、「どこに・どんな人に向けて・どう配置するか」が重要
✔ ユーザーの属性に応じたベンチ&ソファ選びで、滞在率が格段にアップ
✔ 管理のしやすさと耐久性を兼ね備えた素材・仕様を選ぶのが成功の鍵
📢 公園のリニューアル・新設をご検討の自治体・設計担当者の皆様へ
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人が自然と集まり、また来たくなる公園へ。
その一歩は、“ひとつのベンチの配置”から始まります。🪑🌿
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