
“一度買ったら10年使える”って本当?
“一度買ったら10年使える”って本当?
「ガーデン家具って、長く使えるものなんですか?」
お客様や取引先から、そんな質問をいただくことがあります。
10年──。 その数字には、ある種のロマンと現実が混在しています。
本当に10年持つのか?それとも幻想なのか?
今回は、“10年使える家具”という言葉の真実について、 素材・構造・メンテナンス・環境条件など、あらゆる視点から読み解いていきます。
■ 「10年使える家具」の前提条件
まず大切なのは、“何もせずに”10年持つ家具はほぼ存在しないという事実。
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屋外という過酷な環境
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雨風、紫外線、湿度、塩害(特に海沿い)
このすべてに耐えるためには、家具側の工夫と、使う側の配慮が必要です。
💡豆知識: 実は“屋根付きの半屋外”と“完全屋外”では、家具の劣化速度が約1.8倍違うとする実証結果もあります。
■ 素材が寿命を決める?主な素材の耐久年数
◇ アルミニウム(パウダーコート)
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錆びにくく軽量。メンテも楽。
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使用条件がよければ10年以上の耐久も可。
◇ チークやアカシアなど天然木
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正しいオイルケアをすれば10年超の使用も可能。
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ただし、見た目の“経年変化”を味として楽しめる方向け。
◇ スチール(焼付塗装)
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傷からサビや塗装剥がれが広がりやすい。
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屋外では5〜8年が限界とされることも。
◇ 樹脂・プラスチック
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安価で軽量。UV加工があると◎。
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耐久性は製品によってばらつき大。
🪑まさかの盲点: 「重たい家具は壊れにくい」と思われがちですが、 実は重さよりも**可動部の摩耗(折りたたみ・可変機構)**の方が劣化の大きな要因です。
■ 設置場所が寿命を左右する
◇ 完全屋外(直射日光&雨ざらし)
→ 最も過酷。塗装や布部分の劣化が早い。
◇ 半屋外(屋根あり・風あり)
→ 紫外線は避けられないが、雨風は軽減。ベストな環境。
◇ 室内〜軒下(使用後収納)
→ 使用頻度と収納方法次第では、10年以上の長期使用が可能。
🌧️まさかのアドバイス: “使っていない時期”をどう過ごすかが寿命を決めます。 → 使用オフシーズンはカバー+乾燥+直射日光回避で保管を。
■ “10年持たせる人”がやっていること
同じ家具でも、「3年で買い替えた人」と「10年使えた人」がいます。 その差は何だったのか?
◇ 1. 季節の変わり目にメンテナンス
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木製→オイルを塗布
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金属製→傷チェック&タッチアップ
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布製→洗って乾燥、収納
◇ 2. 移動しやすいレイアウトを意識
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急な雨や強風時に避難できる位置設計
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カバーの“かけやすさ”で日常使いしやすく
◇ 3. “劣化サイン”を見逃さない
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ネジのゆるみ、塗装の浮き、素材のひび割れ → 早期対処すれば致命的な破損を防げます
🛠️まさかの事例: “庭のプロ”である造園業者さんは、年に1回家具の健康診断をすると話していました。 人間と同じですね。
■ “10年保証”って信じていいの?
家具によっては「10年保証付き」と書かれていることも。
でもその内容、よく読んでみると──
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対象は構造体のみ(座面や布地は含まれず)
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使用環境に制限あり(屋外使用NGのケースも)
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修理対応=部品交換のみ
ということも少なくありません。
📝保証にまさかの注意: 「屋外使用は保証対象外」と書かれていたのに、 ベランダで使っていた人が破損 → 保証外とされた例も。
■ 長く使える家具とは、“使い続けたくなる家具”でもある
最後に忘れてはいけないのが、“気に入っている”ことの力です。
愛着がある家具は、
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多少手間がかかっても手入れする
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買い替えたくならない
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思い出が積み重なっていく
そうして、“物”から“風景”の一部へと変わっていきます。
だからこそ、
「長く使える家具」=「長く使いたくなる家具」
であることも、とても大切な視点なのです。
🪴未来の風景を想像して: 10年後、日焼けしたウッドベンチに腰かけて、 「あのとき、これ買ってよかったな」と思えたら──。
それはもう、家具を超えた財産です。
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