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後悔しないガーデン家具選び——色と素材で“リゾートのような空間”をつくる方法

後悔しないガーデン家具選び——色と素材で“リゾートのような空間”をつくる方法

後悔しないガーデン家具選び——色と素材で“リゾートのような空間”をつくる方法


1. 注文住宅を建てたのに、庭だけが“完成しない”理由

念願の注文住宅を建てたとき、私はインテリアに全力を注ぎました。
キッチンの天板、照明の色温度、床の木目……細部まで打ち合わせを重ねて、ようやく理想の家が完成。

ところが引っ越して数か月後、ふと気づいたのです。
「リビングの外が、なんだか寂しい。」

庭やベランダは広さも十分あるのに、プラスチック製のチェアを2脚置いただけ。
せっかくの眺望も、夜のライティングも活かせていませんでした。
家は完成したのに、暮らしが完成していなかったのです。


2. “色と素材の不統一”がもたらす違和感

当時の私は、家具選びを「価格」と「デザインの好み」だけで判断していました。
リビングがウォルナット系だから、とりあえず茶系のガーデンチェアを購入。
けれど実際に置いてみると、外壁のライトグレーとぶつかり、どこか落ち着かない雰囲気に。

さらに悪かったのは、素材のミスマッチ
屋内用の木製スツールはすぐに色あせ、人工ラタンチェアは紫外線で白化。
いくらデザインが気に入っても、素材の選び方を間違えるとリゾート感どころか生活感が滲み出てしまう
ここで私は「色と素材を揃えることが、空間の品格を決める」と気づきました。


3. 統一感を生み出す“色の3原則”

ガーデン空間で美しく見えるかどうかは、配色のバランスにかかっています。
室内インテリアの延長として考えると、全体がまとまりやすくなります。

■ 原則①:ベースカラーを「建物と合わせる」

建物の外壁・デッキ材の色と“同系色”をベースにすることで、空間が自然に繋がります。

  • 白系外壁 → グレージュ・サンドベージュの家具

  • 黒・チャコール外壁 → ダークブラウン・ブラックラタン調

  • 木目外壁 → チークブラウンやナチュラルウッド

■ 原則②:アクセントカラーは“自然の色”を取り入れる

クッションやラグで“海・空・植物”を連想させる色を1〜2色だけ。
例えば、ターコイズブルーやオリーブグリーンを差し込むと一気にリゾート感が高まります。

■ 原則③:光と影を意識する

屋外は太陽光で明暗が強く出ます。
白すぎる家具は眩しく、黒すぎる家具は熱を吸収して暑くなる。
「ミドルトーン(中間色)」を中心に選ぶと、どの時間帯でも上品に見えます。


4. 素材選びで“リゾート感”と“実用性”を両立させる

ガーデン家具の素材は、見た目の高級感だけでなく「耐久性」「手入れのしやすさ」が重要。
失敗しないための代表的な素材を紹介します。

■ 人工ラタン(ポリエチレンラタン)

  • 高級リゾートホテルでも採用率が高い定番素材。

  • 編み込みの陰影が美しく、軽量で移動も簡単。

  • 紫外線・雨に強く、メンテナンスが楽。
    → 高温多湿の日本でも扱いやすく、屋外ソファに最適

■ アルミフレーム

  • 軽量でサビに強く、モダン住宅との相性が抜群。

  • グレージュやマットブラックなど、上品なカラー展開が多い。
    直線的でスタイリッシュなデザインを好む方におすすめ。

■ チーク材・アカシアなどの天然木

  • 経年変化を楽しめる“育てる家具”。

  • オイルメンテナンスで10年以上使える。
    ナチュラルモダン・ボタニカル系の住宅に最適。


5. リゾート感を高める“空間演出”のコツ

素材と色を揃えたら、次は空間づくり。
同じ家具でも、配置や小物の選び方で印象が大きく変わります。

■ コツ①:家具の高さをそろえる

ローテーブル+ローソファのように、高さを統一すると“水平ライン”が美しく整います。
視界が広がり、まるで海外ヴィラのような開放感に。

■ コツ②:照明を味方にする

夕暮れ以降は、ガーデンライトが空間の主役。
間接照明やキャンドルライトを置くだけで、「ホテルのテラス席」感が出ます。

■ コツ③:ファブリックで季節を演出

春夏はホワイトやブルー、秋冬はグレーやモカなど、季節ごとにクッションカバーを替えるだけで印象が一新。
ファブリックを「季節の衣替え」として楽しむのも上級者の楽しみ方です。

■ コツ④:グリーンを添える

オリーブやヤシなどの観葉植物を配置すると、無機質なテラスにも命が宿ります。
鉢の素材も家具と合わせて統一すると、より一体感が出ます。


6. 実際に“リゾート風空間”をつくってみて感じた変化

私は最終的に、人工ラタン×アルミフレームのグレージュ系ソファセットを選びました。
室内の家具とトーンを揃えたことで、リビングから庭への視線が自然に繋がり、
外を“もうひとつの部屋”のように感じられるようになりました。

休日の朝、子どもとテラスで朝食をとる。
夜は夫婦でワインを飲みながら星を眺める。
以前はただの“空きスペース”だった場所が、暮らしの中で一番好きな場所になったのです。


7. まとめ:色と素材が空間の“上質さ”を決める

ガーデン家具選びで後悔しないためのポイントは、とてもシンプルです。

  1. 建物との色調を揃えること

  2. 素材の質感を統一すること

  3. 光・植物・ファブリックで演出すること

これらを意識するだけで、どんな庭やベランダも上質なリゾート空間に変わります。

注文住宅を建てるとき、人は“家そのもの”に注目しがちです。
しかし本当の贅沢は、その外に広がる余白をどう使うかにあります。

ガーデン家具は「ただの置き物」ではありません。
それは、あなたの暮らしを外に広げるためのデザインパートナーなのです。


🌿 次回予告案(シリーズ化提案)
このテーマはシリーズ展開もしやすいため、次のような続編も可能です:

  • 第2回:「ホテルライクな屋外空間をつくる照明とレイアウト術」

  • 第3回:「10年使えるガーデン家具のメンテナンスと素材別ケア法」

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