
天気のいい日はここで仕事 ベランダワークを快適にする家具術
天気のいい日はここで仕事
ベランダワークを快適にする家具術
パソコンを開いて、メールを確認して、資料を作って、打ち合わせもオンライン。
そんな日々が当たり前になってきた今、「ずっと室内にいるのがつらい」と感じている人は少なくありません。
ふと顔を上げると、ベランダに差し込むやわらかな日差し。
空気は澄んでいて、風も心地いい。
「このまま、外で仕事ができたらどれだけ気持ちいいだろう」
そう思ったことがある人も、きっといるはずです。
そして実はそれ、ちょっとした家具の工夫だけで、現実にできてしまうのです。
■ “外で働く”だけで気分が変わる理由
「ベランダで仕事って、集中できなそう」
そんなふうに思う方もいるかもしれません。
でも、試してみるとわかるのが、思考が驚くほど軽くなる感覚です。
部屋の壁に囲まれていたときにはまとまらなかったアイデアが、風の通る場所では自然と浮かんでくる。
リモート会議の合間に空を見上げて、リセットされる気持ち。
特に高層階のベランダや、広めのバルコニーがある方にとっては、
この“小さな逃げ場”が、日常のストレスを和らげてくれる絶好の場所になります。
ただし、「ただ外に出ればいい」わけではありません。
長時間の作業に耐えられるベランダワーク向きの家具選びが、その快適さを大きく左右します。
■ ポイント①:テーブルは“膝上”にならない高さを選ぶ
まず大切なのが、作業用のテーブル選びです。
コーヒーを飲むためのカフェテーブルは見た目はおしゃれでも、高さが足りず、パソコン作業には向いていないことが多いです。
目安としては、高さ65〜72cm前後のものが理想的。
これは一般的な室内のデスクとほぼ同じ高さで、タイピング時に無理な姿勢になりません。
素材はアルミやチーク材など、屋外使用に耐えられるものを。
天板が広すぎると圧迫感が出てしまうので、**ノートパソコンとマグカップが置ける程度(奥行40〜50cm)**がちょうどよく感じられます。
また、風の影響を受けにくいように、重心が低めで脚がしっかりしたタイプを選ぶと安心です。
■ ポイント②:チェアは「背中を預けられる」デザインを
次にチェアです。
屋外用のチェアには、軽量で持ち運びやすいタイプや、折りたたみできるタイプが数多くありますが、
ベランダワークで重視すべきは**“背もたれの角度と座面の深さ”**です。
リラックスを重視したラウンジチェアは、たしかに気持ちいいのですが、作業をするには少し体勢が崩れがち。
かといって堅すぎるチェアでは長時間座っていると疲れてしまいます。
そこでおすすめなのが、「ワーク&リラックス」両方に対応できるセミラウンジチェア」。
やや深めの座面に、クッション付きの背もたれ。
さらにアームレスト(肘置き)があると、タイピング中の手首の負担が軽減され、より自然な姿勢が保てます。
また、屋外対応のチェアには通気性の良いメッシュ素材や、UVカット加工の布地を使ったものもあり、日差しの強い日でも快適です。
■ ポイント③:日差し対策を忘れずに
天気のいい日は気持ちが良い反面、直射日光のダメージも見逃せません。
数十分でノートPCが熱くなったり、画面が反射して見えにくくなったり。
ましてや夏場は日焼けや熱中症のリスクもあります。
そのため、ベランダワークを快適に保つためには「日陰の確保」が必須です。
代表的な方法としては、
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ベランダの手すりに取り付けられる簡易サンシェード
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可動式のパラソル
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日よけ機能付きのガゼボタイプ(簡易屋根)
中でも、家具と一体化したパラソル付きセットは見た目もスマートで、設置や収納の手間も最小限。
風対策をしたうえで安全に使えば、午後の光の角度に合わせて柔軟に調整できます。
日陰があるだけで、パソコンの画面は格段に見やすくなり、集中力の持続にもつながります。
■ ポイント④:配線まわりと足元の工夫が“使いやすさ”を左右する
作業をしているとき、電源が必要になることは多々あります。
特にオンライン会議や資料作成で数時間作業する場合、延長コードの確保は必須です。
ただし、ベランダは防水仕様ではないので、安全性には十分注意が必要です。
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室内から延長コードを引き出すときは、防水カバー付きのものを使う
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使用後はすぐに室内に戻す or 防水ボックスに収納する
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足元にコードが絡まないよう、配線ガイドやテープ留めを使う
また、長時間の作業になると、足元の温度や硬さも気になります。
クッション性のある屋外ラグや人工芝マットを敷くことで、
夏は熱を和らげ、冬は底冷えを軽減することができます。
床にほんの少し柔らかさがあるだけで、座っていても身体が疲れにくくなり、結果的に仕事の効率もアップします。
■ “外のリビング”があることで、仕事と暮らしに境界ができる
仕事とプライベートの境目が曖昧になりがちなリモートワーク。
時間だけでなく、場所もあいまいなままだと、気持ちの切り替えが難しくなります。
そんなときにベランダワークという“外の場所”があると、
たとえ数メートルの移動でも、「今は仕事」「今は休憩」といったスイッチが入りやすくなります。
窓の向こうに、もうひとつの小さなワークスペース。
部屋の中よりも集中できることがある。
開放感に助けられて、いつもより穏やかな気持ちでパソコンに向かえる日もある。
そういう環境をつくることが、毎日の働き方に“小さな余白”を与えてくれます。
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