
自治体向け|防犯&景観向上に貢献するガーデンファニチャーとは?
自治体向け|防犯&景観向上に貢献するガーデンファニチャーとは?
― 適切な屋外家具の配置で「安全」と「魅力」が共存するまちへ ―
■「おしゃれだけど、夜はなんだか不安」── 住民の声をきっかけに
私が過去に関わった神奈川県某市の都市公園リニューアル計画。
自然豊かな立地で、再整備後はデザイン性の高いベンチやモニュメントを配置し、美しい空間が完成しました。
ところが、リニューアルから半年後に住民アンケートを実施すると、意外な結果が出ました。
「昼は綺麗だけど、夜は誰もいないと怖い」
「隠れる場所が増えて、逆に不安」
「ベンチが死角にあって、夜に座ってる人が見えづらい」
つまり、「デザイン優先で設置された家具」が、防犯の観点ではマイナスになっていたのです。
この事例をきっかけに、私は防犯と景観の“両立”を意識した家具配置の再検討に携わることになりました。
この記事では、実際の現場経験を通して得た、自治体にとって現実的かつ効果的な「防犯×景観向上」のガーデンファニチャー活用術をご紹介します。
■1. 屋外家具と防犯性の“意外な関係”
「防犯=監視カメラ」と考えがちですが、実は日常の“居場所設計”のほうが効果が高いケースも多いです。
屋外家具の配置によって、以下のようなメリットが得られます。
✅ 屋外家具が防犯に貢献する理由:
効果 | 解説 |
---|---|
👀 視認性の確保 | ベンチの向きや高さで「人の動きが見える」空間になる |
👣 自然な人通りの誘導 | 座りやすい場所を配置すれば、通行・滞在が増えて“人気”の空間になる |
💡 ライトとの組み合わせで夜間の安心感 | ベンチ下や周辺に間接照明を入れることで、雰囲気と明るさを両立 |
🧍 不審者の長時間滞在を抑制 | 肘掛けや区切りのある設計にすれば、“寝る”などの使い方を防げる |
■2. 実例紹介|公園・広場の家具で治安と景観を両立させたケース
📍 対象エリア:静岡県某市 中心市街地の駅前小広場
以前の課題:
-
雑多なベンチが無秩序に配置され、夜は人気がなく暗い
-
若者の「たまり場」になってしまい、ゴミや騒音の苦情も増加
改善のために行った施策:
施策内容 | 工夫したポイント |
---|---|
📌 背もたれ付きの2人掛けベンチを等間隔に設置 | すべて視線が“駅側”を向くよう配置し、監視性を確保 |
📌 肘掛け付き&中央仕切りベンチを採用 | 長時間横になる行為を物理的に防止 |
📌 ソーラー式間接照明をベンチ下に設置 | 暗すぎず明るすぎない“安心できる光”を演出 |
📌 植栽と組み合わせてベンチ間に自然な間仕切りを設置 | プライバシーと可視性のバランスを確保 |
✅ 導入後の変化(6か月経過):
指標 | 導入前 | 導入後 |
---|---|---|
苦情件数(月あたり) | 平均7件 | 1件以下 |
夜間滞在者の平均時間 | 約35分 | 約12分 |
利用者アンケート(「安心して使える」と回答) | 41% | 83% |
💬 住民の声:
「ベンチが綺麗なだけでなく、“周りから見える場所にある”のが安心」
「夜もほんのり明るくて、子どもと一緒にいても怖くない」
■3. 防犯×景観を両立する「家具選びと設計のポイント」
✅ 防犯を意識した家具の選定ポイント:
項目 | おすすめ仕様 | 理由 |
---|---|---|
背もたれ | 傾斜付き、視線誘導型 | 視界の方向性を操作できる |
肘掛け | 両端+中央に配置 | 横になる・居座る行為の抑制 |
素材 | 合成木材、パウダーコートアルミ | 汚れがつきにくくメンテナンス性が高い |
高さ | 座面42~45cm | 高齢者も立ち上がりやすく、長時間座らせない適度な設計 |
照明 | ベンチ下 or 地面照明 | 歩行者の目に直接当たらず、防犯に効果的な“間接光”が理想 |
■4. 防犯性を高める家具の“配置設計術”
家具そのものよりも、「どこに、どう置くか」が防犯に直結します。
☑ 効果的な配置のポイント:
-
死角を作らない: 植栽と家具の間隔は1.5m以上、全方向から見える設計に
-
見通しの良い動線上に設置: 歩行者の視線が交差する場所=自然な監視効果が期待できる
-
エリア中央を避け、周辺に“連続配置”: 街灯の光が届く範囲に設置しやすい
-
1人用ベンチを複数点在させる: グループ滞在を避け、単独利用者にも優しい
■5. 景観向上との“共存”に必要なデザイン配慮
防犯を重視しすぎると、いかにも“管理目的の設備”になってしまうことも。
そこで、景観性を損なわないよう、以下の点にもこだわりました。
✅ デザイン配慮のポイント:
デザイン要素 | 工夫した内容 |
---|---|
色味 | アースカラー(グレー、ブラウン系)で周囲に馴染む |
素材感 | 合成木材+アルミで“自然と現代”の中間感 |
形状 | シャープ過ぎず、優しい曲線のフォルムを採用 |
調和 | 地元の舗装材・看板・照明デザインとトーンを合わせる |
💡ベンチそのものが「まちのアイコン」となり、住民の愛着やSNS映えにもつながる例も出てきました。
✅ まとめ|「安全×美観」どちらも諦めないまちづくりへ
✔ 屋外家具は、“使いやすさ”だけでなく“安全性と見た目”のバランスが重要
✔ 防犯=排除ではなく、“人が自然と集まり、安心できる空間”をつくること
✔ 景観を壊さず、日常に溶け込みながらも防犯に配慮した設計が、まちの質を上げる
📢 防犯・景観整備を進めたい自治体担当者の皆さまへ
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